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『そえたび 添田健一旅小説集』収録作品と本文抜粋

 改めて、『そえたび 添田健一旅小説集』の収録作品と裏表紙、裏表紙にも掲載している本文抜粋文を紹介します。

[収録作品]
 真備すなわちマキビと訓(よ)み 
 サマルカンドへの道
 長江のうた 星へのたび
 黄山の霞客

 こちらが表紙です。挿画は松下利亜さんです。
 冒頭作品の「真備すなわちマキビと訓(よ)み 」から。巫女を抱きかかえている強靭な体つきの男性が、主人公の吉備真備です。

soetaabi_hyoushi.jpg

 そして、こちらが裏表紙の画。二作目の「サマルカンドへの道」。
 現在でいう、ウズベキスタンの砂漠が主舞台です。

ura_rev06.jpg

[収録作品詳細]
真備すなわちマキビと訓(よ)み
 霊亀三年(西暦717年)。第九次遣唐使留学生として入唐した快男児、吉備真備は揚州の難上陸の際に瀕死の地元の老巫女を救う。老巫女より占言を受けた真備は、導かれるようにして揚州の観星台にて運命の書とめぐりあう。

サマルカンドへの道
 19世紀後半。英露の諜報戦ひしめく警戒下の中央アジアの灼熱砂漠を、托鉢僧に身をやつした男が青の都をめざす。『吸血鬼ドラキュラ』のヴァン・ヘルシング教授のモデルである人物の若き日の熱砂行。

長江のうた 星へのたび
 若くして科挙に及第した蘇軾は、父と弟、自身の妻と赤子、弟の妻とともに、一家で居住する京師(みやこ)をめざすべく、決死の覚悟で長江三峡下りの船旅に出る。中国文化最大の巨人、蘇軾の若き日の冒険行。

黄山の霞客
 明末の探検家、徐霞客(じょ・かかく)は、中国各地の名山の前人未到の断崖絶壁を踏破する過酷な旅を続けている。だが、名峰、黄山に挑むべく、山のふもとにたどり着いた霞客の身に不可思議な事件が次次と生じる。


[裏表紙にも掲載している作品の本文抜粋]
 隊商は総勢で四十八名。二十四頭の駱駝、六頭の馬、四頭の驢馬、そして荷車を牽く水牛が二頭である。それぞれの駱駝は二人分の食糧である小麦粉、そして水を積んでいる。二峰駱駝が二十頭、ヒヴァ産の燃えたつような赤い毛をした一峰駱駝が四頭である。
 一八六三年五月十一日。早朝。
 この朝より、われらの巡礼の一団は、平原と砂漠を越えて、東へと進みゆく。隊商がめざすのは、石の都ボハラ。私はそこから、さらに東の地へと進む。目的地は神秘なる青の都サマルカンド。この世の中心にして、東西を分かつ都市。少年の時分より、憧れていた地である。
(「サマルカンドへの道」より)
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プロフィール

そえ

Author:そえ
 都内杉並区西荻在住。添田健一名義で、中国史をはじめとした歴史小説、ファンタジーを書いています。
 著書『墨妖』『迷迭香』(「三侠五義」翻案)短編集『そえもの』『そえぶし』
 古書店イベント団体「西荻ブックマーク」スタッフ。
 アイコンは新進気鋭のアーティスト山下昇平画伯による拙作画像です。

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